2010年01月26日

目立つ商店の閉鎖

2010年は、リーマン・ショック以来の世界同時不況が自律的な回復軌道に乗るかどうかが試される年と言われている。
日本経済も政府の景気対策や、アジア経済の回復に伴い、最悪期を脱しつつあると見られるようになってきたが、デフレ傾向が景気回復の足を引っ張るなことも予想され、予断を許さない。
筆者の周辺で最近目立つのは、中小商店の閉鎖である。
これまでも地方都市の商店や飲食店が店を閉じ、シャッター通りになるのは、決して珍しいことではなかったが、身近なところで、ガソリンスタンド、雑貨店、コンビニやなどが突然閉鎖されるケースが続くとショックを受ける。

つい先日発表された2009年の統計では、全国的に百貨店やスーパーの売上高が減少し、前者は12年連続して前年を下回り、ピーク時の91年に比べると約3分の2に、また後者は6年連続の減少で、ピーク時の97年の約4分の3に縮小したと報道された。
中小商店だけでなく、これまで小売の主役を担ってきた百貨店やスーパーの売上高も縮減している背景には、消費者のショッピングのスタイルが変化しているということもあると見られている。それに加えて、この不況で消費者の節約志向が強まっているということであろう。

年が明けた後も、北海道の百貨店の閉店がテレビで放映されていた。
その一方で、例えばカジュアル衣料大手の中に、低価格で売り上げを大きく伸ばしているところもあることから、専門店並みの品ぞろえなどにより、回復を図ろうとする百貨店やスーパーも出てきた。
それにしても、中小商店には厳しい時代である。
こういう苦境のときに、原点に立ち戻り、消費の傾向をじっくり見極め、新しい取組みにチャレンジして成功した例もよく聞く話である。






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Posted by hamachan at 13:57
 
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プロフィール
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浜野崇好(はまのたかよし)

経済コラムニスト



1935年6月宮崎市生まれ



NHK経済記者・解説委員を経て、宮崎公立大学学長・理事長。

退任後、フリーの経済コラムニストとして活動。



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