2009年11月09日

「カワイイ」とは何か

若い女性の間で「カワイイ」という言葉が大流行している様子である。
大学生への講話について、感想を書いてもらったところ、女子学生の一人から、なんと「私がカワイイと」と書かれたものがあった。
褒め言葉として使われたのだろうか。
少なくとも悪い印象を与えたのではないと思ったが、どう受け止めたらよいのかと戸惑う気持ちが強かった。

広辞苑によると、「カワイイ」は「カワユイ」から転じたもので、意味としては、
①かわいそうだ ②愛すべきである ③小さくて美しい
という三つがあった。
しかし、コラムニストの天野祐吉氏によると、(朝日「CM天気図」09.10.15付)最近は「きれい」も「好き」も「カッコいい」も「面白い」も、なんでも「カワイイ」にしてしまい、その対象は森光子さんや麻生太郎さんも広がっているというのである。

そうなると、若い女性が使う「カワイイ」という表現には、さまざまな意味が含まれており、それをこちらで解釈するしかなさそうである。
そこで自分の場合は、年寄り臭さが比較的少なく、優しいという感じを持たれたのかなと、都合のいいように解釈した。

それにしても、日本語は長い歴史の中で実に細やかな感情を表現できるように発達しているのに、若者の世代では、どうしてそれが使われないのだろうか。
気になったのは、最近よく指摘される若者の「活字離れ」が影響しているのではないかという点である。
前にもこのブログで「教育に新聞を」というNIEの活動があることを紹介したが、新聞を通じて活字文化を守ることが重要だと、あらためて痛感した。
折角良い印象を持たれたのに、こんな小言を言うのは、あまり「カワイクナイ」かもしれないが。


  


Posted by hamachan at 13:39
プロフィール
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浜野崇好(はまのたかよし)

経済コラムニスト



1935年6月宮崎市生まれ



NHK経済記者・解説委員を経て、宮崎公立大学学長・理事長。

退任後、フリーの経済コラムニストとして活動。



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