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Posted by みやchan運営事務局 at

2012年03月21日

がれきの「広域処理」問題

「2年目の絆の真偽問うがれき」という川柳が新聞に出ていた(読売3.18付)

東日本大震災による被災地のがれきは、岩手、宮城、福島の3県で約2,253万トンに達したと推定されている。
ところが、大震災から1年間に処理されたのは、このうちの6%にとどまっており、処理の遅れが復興の妨げとなっている。

政府は、放射能汚染の恐れが大きい福島県内のがれきを除き、岩手、宮城両県にあるそれぞれ家庭ゴミなら10数年分のがれきについて、全国の自治体で受け入れてもらう「広域処理」の方針を決め、文書での正式要請となった。
これに対し、放射能汚染を懸念して及び腰だった自治体も、ここへ来て「広域処理」に協力する機運が高まって来たと報じられている。
しかし、インターネットで見られるように、がれき受け入れに強く反対する意見は依然として根強くあり、慎重な姿勢を崩さない自治体の首長がいることも事実である。

問題は国の安全基準であろう。
がれきを燃やした灰について「放射性セシウムが1キロ当たり8,000ベクレルまでなら、通常の埋め立て処理で問題ない」というのが環境省のガイドラインとされているが、受け入れ側の自治体や住民から見れば、果たして、この基準で大丈夫なのかという裏付けに乏しく、不安感が払拭できないということではないか。

なぜ国は細かい基準や安心できるデータをもっと提供できないのであろうか。
マスコミもこの点を追求する姿勢が弱いと感じるのは筆者だけであろうか。

冒頭の川柳に戻るが、多くの人々は、震災から2年目も被災者との絆を大事にしたいという気持ちを抱いていると信じる。
単純に放射能が不安だからがれきを受け入れないのではない。
がれきを何とか受け入れたいが、もう少し不安を取り除くデータはないのかと問いただしたいのだと思う。
データがないのなら、実験的にでも至急、データを積み重ねるべきである。
  


Posted by hamachan at 14:02
プロフィール
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浜野崇好(はまのたかよし)

経済コラムニスト



1935年6月宮崎市生まれ



NHK経済記者・解説委員を経て、宮崎公立大学学長・理事長。

退任後、フリーの経済コラムニストとして活動。



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