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Posted by みやchan運営事務局 at

2011年12月02日

天然ガスは原発の代わりになるか

東電福島第一原発の事故以来、原発に頼らないエネルギー源の確保が課題となっている。
最も望ましいのは、太陽光や水力、風力など再生可能なエネルギーを利用する発電である。
既に各地で、再生可能なエネルギーへの取り組みが始まっているが、発電に占める割合は2%程度しかなく、既存の原子力発電に匹敵する水準まで引き上げるにはまだ長い時間がかかりそうである。

最近脚光を浴びるようになっているのは、液化天然ガス(LNG)である。
石油や石炭と同じ化石燃料であるが、温暖化については比較的地球にやさしいのと、埋蔵量が豊富で、石油のように供給地が偏っておらず、しかも最近、米国で頁岩層(けつがんそう)にあるシェールガスを掘削する技術が開発されたことなどから、供給の増加と価格の低下に大きな期待が寄せられるようになったのである。

現にニューヨークの取引所での北米産の天然ガスの相場は、日本の5分の1程度になっている。
しかし日本では、この価格は通用しない。
アジアでは、天然ガスの価格は、投機的な資金も入って値上がりしやすい原油価格に連動して決められているためである。

そこで、日本と韓国などが協力して原油連動式価格を改める方策を模索したり、日本の商社を中心に北米でシェールガス掘削の権益を取得して開発しようとする動きが報道されている。
いずれも、取組が始まって日が浅く、日本の戦略と交渉力を高めることが重要になる。

日本の近海、特に東海から九州にかけての太平洋側の海底には、メタンハイドレートという天然ガスがシャーベット状で大量に存在すると見られている。
掘削する技術が開発途上にあり、いつごろから実用化できるか分からないが、日本の今後の有力なエネルギー源の一つとして、これも目が離せない。
  


Posted by hamachan at 11:57
プロフィール
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浜野崇好(はまのたかよし)

経済コラムニスト



1935年6月宮崎市生まれ



NHK経済記者・解説委員を経て、宮崎公立大学学長・理事長。

退任後、フリーの経済コラムニストとして活動。



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