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Posted by みやchan運営事務局 at

2009年12月21日

COP15に思う

デンマークのコペンハーゲンで12月7日から18日までの予定で開かれていた国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)は、難航し、日程を1日延長してようやく何とか分裂を回避して終わった。
この会議は言うまでもなく、ポスト京都議定書、つまり2013年以降の地球温暖化対策の国際的な枠組みを検討する場であった。

しかし、会議最終日の首脳会合直前まで、日欧、京都の枠組みに入らなかった米国、中国などの新興諸国、途上国、それに同じ途上国でもツバルなど海面の上昇で水没する危機に直面している島しょ国など、それぞれが自らの主張を展開し、とてもまとまりそうな雰囲気ではなかった。
会議終了後、新聞は「エゴ前面 エコ後退 」(朝日)、「弱い合意」(日経)といった見出しで、容易にまとまらなかった会議の空気を伝えた。

最終的には、日米欧に新興国、それに途上国も加わった28ヵ国で今後の方向を示す「コペンハーゲン合意」がまとめられたが、正式に採択することはできず、議長が「合意に留保する」と宣言して終わったというのである。
今後は、この合意に賛同して、温暖化ガス削減の目標や計画を登録する国が期限の新年1月末までに、どのくらい出てくるかが一つの焦点となる。

また日本は、主要排出国が意欲的な目標で合意することを前提に、2020年に90年比で25%削減という高い削減目標を掲げてきたが、ポスト京都の枠組みもできない情勢になり、どうするのか。
25%削減案を見直すべきだという意見もある。

私見として言えば、日本は「エゴ」に固執せず、これから間違いなく「エコ」がますます重要になることを考え、日本が持つ優れた環境技術の水準を一層高めると共に、社会全体のあらゆる仕組みを真の低炭素社会に向けて大きく改革することを決意し、そうした改革に向けて、中長期的な戦略を明示することが大事ではないか。
その道筋は、日本経済の新たな成長にもつながると思うのだが。

  


Posted by hamachan at 13:46
プロフィール
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浜野崇好(はまのたかよし)

経済コラムニスト



1935年6月宮崎市生まれ



NHK経済記者・解説委員を経て、宮崎公立大学学長・理事長。

退任後、フリーの経済コラムニストとして活動。



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