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Posted by みやchan運営事務局 at

2009年10月20日

「事業仕分け」の見どころ

鳩山政権の目玉政策である行政の無駄点検が動き始め、その成果が注目されている。
無駄点検の手法としては、シンクタンクの「構想日本」が行財政改革の切り札として編み出した「事業仕分け」が使われる。
つまり、予算に伴う事業や事務に不要なものはないのか、仮に必要だとしても、国がいつまでも背負うべきものなのか、都道府県や市町村、あるいは、民間に任せられないか、そうした事業の仕分けをしようというものである。

地方自治体の間では既に、この手法で「事業仕分け」に取り組んでいるところがあるが、今回は鳩山総理を議長とする行政刷新会議が国の事業について、初めて本格的な仕分けに当たる。
これによって政府は、マニフェスト(政権公約)に盛り込んだ重要政策実現のために、来年度必要な財源7.1兆円の確保に努めることとなる。
仙石行政刷新大臣は各省庁から提出された95兆円規模の来年度概算要求のうち3兆円程度をこの「事業仕分け」から生み出したい意向を表明している。
果たしてこの目標が達成できるだろうか。

筆者は、2年前、宮崎県が実施した「事業仕分け」委員会で座長を務めた経験がある。
自治体と国とでは財政の規模も全く異なり、かなり事情が違うと思うが、誰が見ても「この事業はいつまでも国が担っていくべきではない」と言えるものは、おそらく非常に少ないと思われる。
また、国がその事業をやめることに対し、利害関係者などからの強い抵抗も予想される。

したがって、この「事業仕分け」を成功させるには、仕分けの基準をどこに置くかを具体的にはっきりさせておくことが重要になると考える。
さらに、これまでの国の方針を大きく転換させるような場合は、その問題を取り出し、時間をかけて十分検討する必要があるかもしれない。
財源捻出を優先するあまり、配慮に欠ける決定をし、後でひずみが生ずることのないように慎重であるべきだと思う。
しかし、その上で無駄は絶対に省かなければならない。




  


Posted by hamachan at 13:51
プロフィール
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浜野崇好(はまのたかよし)

経済コラムニスト



1935年6月宮崎市生まれ



NHK経済記者・解説委員を経て、宮崎公立大学学長・理事長。

退任後、フリーの経済コラムニストとして活動。



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