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Posted by みやchan運営事務局 at

2009年05月12日

イギリスに広がる菜の花畑

ゴールデン・ウィークをはさんで、10年ぶりにイギリスへ旅行した。
イギリスは、新型ウィルスにかかった人がいち早く見つかり、少し心配したが、北部の方だったことからロンドンは全く関係ないという感じで、観光客も多く、マスクをしているのは、日本人だけだったようだ。

ロンドンから郊外に小旅行をしたが、私が目を疑ったのは、列車やバスの窓から黄色の花畑が一面に広がって見えることであった。良く見ると菜の花畑である。


かつて丁度30年前、サッチャー首相が登場した時から2年間、BBC(英国放送協会)の海外部門で働くため、ロンドンに滞在した経験からすると、意外な風景である。


前日、久しぶりにトラファルガー広場に近いナショナル・ギャラリーで、19世紀に活躍したコンスタブルの風景画を見ていたせいもあるかもしれない。
この画家の一つの特徴は、刻々と移り変わるイギリスの空と雲を見事に描いた風景画である。それは、北国イギリスらしい、ややくすんだ緑色の印象が強い。
コンスタブルの世界は今でも、イギリス郊外の風景に残っている。その中で、菜の花の南国的で明るい黄色は何となくそぐわない気がしたのである。

イギリス人の友人3人に聞いたところ、案の定、2人までが「あれはイギリスにふさわしい花ではない」と言う。
そのうちの一人は、「菜の花の匂いも油臭い」「経済優先の作物だ」と嫌悪感を示すほどである。
経済優先というのは、バイオ燃料の作物栽培にEU(欧州連合)が助成金を出すということを指すようである。
3人のうちもう一人は、時代の要請を認めるという印象であったが、好きな花とは言わなかった。

何と、日本と違うことか。
因みに、菜種は英語でレイプ(rape)と呼ばれる。綴りもあの犯罪のレイプと同じである。
もっとも、イギリス人が菜の花に親しめないのは、言葉のせいではなさそうであったが。


  


Posted by hamachan at 13:53
プロフィール
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浜野崇好(はまのたかよし)

経済コラムニスト



1935年6月宮崎市生まれ



NHK経済記者・解説委員を経て、宮崎公立大学学長・理事長。

退任後、フリーの経済コラムニストとして活動。



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